アンダーグラウンド
黒髪アピール【連載】どんな女がやってくる?
2017.4.9

無題

『髪は黒いです』

 

 かつてこれほどまでにシンプルな書き込みがあったでしょうか。髪の色しか情報を与えようとしない女とはいったい何者なのでしょう。

 

 ホ別2でアポり、待ち合わせ5分前に、指定された某コンビニ前からメールしてみます。

 

〈着いたよ〉
〈チャリで行くので待ってて〉

 

 自転車に乗る黒髪̶。時をかける少女を連想し、思わずほくそ笑んでしまいます。

 

 向こうの方から赤い自転車に乗ったピンクコートが猛スピードでやってきました。体は丸く、頭には白いもこもこ帽子。時をかける少女というよりは、遅刻であわてる雪国のパートさんです。髪が黒いことにウソはありませんが。

 

無題11

 彼女は私に近寄るなりボソッと言いました。

 

「おせーんだよ…」

 

 わけがわかりません。私のほうが先に着いていたのに。さらに不可解なのは、どこからか漂ってくる血の臭いです。生理にしては臭すぎなのです。

 

「え、遅れてないんだけど…」
「いいからホテル入るし付いてきて」
「いや、あの、なんか臭うんだけど」

 

 その瞬間、彼女は舌打ちをして

 

「死ねよ、マジで」

 

 と言い放ち、また自転車で走り去ったのでした。

 

無題1

 髪の色と人間性はなんら関係ないことが証明された出来事でした。

 

 

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