アンダーグラウンド
ライク・ア・ローリング・ストーン【連載】どんな女がやってくる?
2017.3.12

 ワリキリ女性は、ちょっとでも自分を魅力的に見せようと、募集文面にさまざまな美辞麗句を並べるものです。

 

『こういうの初めてなので〜』
『ロリ系って言われます』
『胸には自信があります』

 

 いざ会ってみると、よくもまあいけしゃあしゃあと書き込めたものだと呆れてしまうのが常ですが、不景気の昨今、ウソをついてでも客を
拾いたい気持ちは理解できなくもありません。

 

 そんな中、ずいぶんと飾らないカキコミを発見しました。

 

 

無
『子供下ろしたから中出し禁止です』

 

 なぜに彼女は、わざわざこんな注意書きを記したのか。価値を高めるとはとても思えないフレーズを書かざるをえなかったのか。会って聞いてみましょう。

 

 

無1

 

 指定された足立区某駅前のコンビニにやってきたのは、バナナマン日村でした。マスカラのつけすぎで、目が開いてるのかどうかわかりません。

 

「じゃあウチ行きましょ」

 

 ホテルではなく、家でさっさと済ませるつもりのようです。

 

「あ〜、しかし今日寒いっすよね〜。あ〜寒い。そうだ、くっついてもいいですか?」

 

 そう言うと日村は腕をぐいっと掴んできました。獲物を逃がさないためのしょぼいテクです。

 

 では本題へ。

 

「そういえば、子供おろしたって書いてたけど」
「ああ…はい」
「相手は?」

「ワリキリで会った人。そいつ、ゴムに穴空けたんですよ。出した後にチンコ見たら亀頭がずるむけてるんすよ! もう最悪!」

 

 道ばたの小石をぽーんと蹴飛ばして舌打ちする彼女ですが、どういうわけか同情心は沸いてこず、頭に浮かぶのは自業自得という四文字熟語だけでした。

 

 でもきっと彼女は素直な性格なのでしょう。中出しされたからもう中出しはしないでと、実に短絡的な思考回路で要望を伝えてくるあたり、悪い人だとはとても思えないのです。

 

 当初の予定どおり、「財布に金が入ってないや」と別れを告げ、来た道を引き返しつつ後ろを振り返ると、日村はうつむきながら小石を蹴飛ばしていました。

 

 

無11

 

 あの石のように、彼女も転がり続けるのでしょう。

 

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裏モノJAPAN201401

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