その他
牛乳を飲むと骨がスカスカになるってホント?
2017.1.2

 牛乳を飲むと、逆に骨がもろくなるという考え方がある。2005年に発行のベストセラー「病気にならない生き方」で広まった説で、実は牛乳には体内のカルシウム量を下げる作用があり、その結果として骨がもろくなってしまうのだそうだ。

 
 著者の新谷弘実医師によれば、WHOやハーバード大学といった一流機関の調査により明らかになった事実で、科学的な信頼性も高いらしい。
 

 これが本当なら、骨を強くするために牛乳を飲むのは無意味。どころか、体に悪いことになってしまうが、本当なのだろうか?

 

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A.単に論文の内容を勘違いしただけの可能性が大

 結論から言えば、牛乳バッシングには根拠がない。まずは、新谷医師が証拠として挙げている論文をチェックしてみよう。これは1997年にハーバード大が7万人以上の女性を12年にわたって追跡調査し、牛乳を飲んだ量と骨折の発生率を比べた研究である。新谷氏によれば、この論文に「たくさん牛乳を飲む女性は骨折のリスクが1.45倍に上がる」と書かれているという。

 
 が、これは新谷氏の勘違いだ。論文が主張しているのは「牛乳をたくさん飲んでも骨が強くなるわけではない」という事実であり、研究者も「骨折はタンパク質の摂取が多いせいではないか」と推測している。

 
もうひとつ、新谷氏が参照しているのがWHOが発表したレポートである。氏によれば、「牛乳を飲む量が多い国ほど骨折も多い」のだという。 しかし、これまた勘違いである。WHOのレポートは、あくまで「カルシウムの摂取量が多い国は骨折が多い」と報じただけで、牛乳の量については一言も触れていないのだ。

 
 いずれも論文の一部を拡大解釈した説であり、信用するのは難しい

 

 

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本稿は信じたらカラダを壊す有名健康法100に掲載された記事をWeb版に再編集したものです。

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