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乱交映画「愛の渦」のおかげでハプバーに単独見学女が増加中。 彼女らを食うにはこの方法だ!
2016.6.7

今日は見学のつもりで来たので

 今年(2014年時点)3月1日から全国公開されている映画「愛の渦」をご存じか。乱交パー ティを舞台に男女の生々しい 性欲を描いた作品で、何故か、巷の女性たちの間でも話題になり、劇場には若いOLや女子大生がひしめいてるそうな。
 しかし、俺が思わず眉間にシワを寄せたのは、友人から続けてもたらされたこんな噂 だった。

「で、その映画の影響かわか んないんだけど、近ごろハプバーに来る単女(単独女性客) が増えてるんだって」
 友人は以前、歌舞伎町にあるハプバー『R(店の頭文字)』 によく出入りしていた関係で、その情報を常連客から入手したらしい。

「週末は単女の数が今までの2割増しで、しかも新顔ばっかりらしいよ」
 妙に遊び慣れたハプバーの常連女なんぞに何の興味もな いが、手垢にまみれてない初々しい女なら話は別だ。むしろゼヒお相手したい!
 さっそく金曜の夜、友人とともにRへ。足を踏み入れた店内では、30人ほどの男女が酒を飲んだり、ソファ席で過剰にいちゃついたりしている。何の変哲もないハプバーの光景だ。
 とりあえずカウンター席で様子を伺っていると、やがて出入り口から20代後半の地味な女が現れた。ツレはいない。単女だ。それからしばらくしてまたひとり、さらにまたひとりと、女の1人客が断続的 に入ってくる。
 普通、ハプバーにおける単女の割合は多くても客全体の1割程度のものだが、確かに今日は3割くらいは軽くいってる気がする。すげー。
 さっそく、そのうちの1人に近づいた。

「こんばんは。この店にはよ く来るの?」
 と、気恥ずかしげな反応が。

「いえ、こういうお店自体はじめてで…」

「もしかして愛の渦を観て興味が湧いたとか?」

「え、なんでわかったんですか?」
 マジ? いきなり当たりを引いちゃったよ、おい!
 ……結論から言うと、彼女とはセックスはおろかキスさえできなかったのみならず、その後、声をかけた単女3人に もことごとく拒否られてしま った。会話が温まり、いざプ レイルームへ誘おうという段 になって、口を揃えて言うのである。

「あ、すいません。私、今日は見学のつもりで来たので、そういう気はないんです」
 断られたのは俺だけじゃな い。彼女たちは粉をかけてきた男たちをみな同様の態度であしらっていたようだ。なんてこった。せっかくハプバーに単女が増えても、ヤレないなら意味ナシじゃん!

 

見学女がひとり、 店から出てくぞ

 少し冷静になってみよう。
 乱交映画に感化されてハプバーにやって来た女が、なぜ誰ともセックスをせず帰っていくのか。彼女たちは本当に見学のためだけにハプバーを訪れたのだろうか。
 いや、そうではない。恐ら く彼女たちも場合によってはセックスするのもやぶさかではないと覚悟していたはずだ。 にもかかわらず誘いに応じよ うとしないのは、はじめて見 るハプバーの独特で生々しい 雰囲気にド肝を抜かれたから に違いない。
 彼女たちは映画をキッカケにハプバーに来るような興味本位のサブカル女に過ぎず、ハプバー本来の女客、つまり自ら好んで人前でセックスし たり乱交したりする性豪女とはもとからタイプが違うのだ。
 とはいえ、さんざん他人のスケベな行為を目の当たりにする以上、ヤツらも平静な気分のままいられるはずはないわけで。店を出てからずっと モンモンとしているのは間違 いないわけで。ならば。
 翌日夜、ふたたび友人と歌舞伎町に向かった。ただし今回、ハプバーに入るのは友人のみで、俺は外で待機だ。
 で、それから1時間が過ぎたころ、中にいる友人からLINEが。

『いま見学女がひとり、店か ら出てくぞ。服装は黒いコー トにジーンズの短パン。頑張 ってくれたまえ。俺は俺で楽 しんでます (^o^) 』
 もうおわかりだろう。尻込みしてハプバーから逃げ出してくるムラムラ女を、帰り道で引っかけようという作戦だ。
 やがてターゲットとおぼしき若い女が目の前に現れた。 100メートルほど泳がせたところで声をかける。

「どうも、こんばんは〜。ど こ行くの?」

「え、今から帰るところです けど」

ハプバー

イラスト・清野とおる

「おごるからさ、1杯だけ飲 みに行こうよ。お願い!」

「え〜〜」
 一応、困った表情をしてみせるものの、口元の笑みは完全に隠し切れていない。こりゃイケそうだぞ。

「いいじゃん、お願い!」

「うーん、じゃ1杯だけ…」
 よっしゃ!
 にしても、女の警戒心がいやがおうにも強くなる歌舞伎 町のど真ん中で、こうもあっ さり声かけが成功するとは。やっぱり、ムラムラしてるのかしら。
 てなわけで居酒屋へ。しばらく雑談を交わしていると、ふいに彼女がこんなことを言いだした。

「そういえばさ、愛の渦って 映画知ってる?」
 やっぱり君もそのクチか。

「乱交パーティの映画でしょ。 観たの?」

「ううん、観たのは私の友だちなんだけど、そのコにハプニングバーに行ってみたいか ら一緒についてきてって言われてさ」

「で、行ったの?」

「それがさ、土壇場でそのコ、 やっぱり怖いから止めるって言いだして帰っちゃったの。 だから私、さっきまで一人でバーで飲んでたんだよね」

「えー、そうなの? 自分だけでもハプバーに行けばよかったのに」

「いやいや、あんなとこ絶対に無理だから」
 おやおや、見栄はっちゃって。でも、ハプバーの話を自分から切り出すあたり、いまだ淫らな光景がまぶたに焼き付いてるに違いない。
 その推理の正しさは、店を出た直後、彼女の手を引いて ホテルへ向かおうとしたときに証明された。だって彼女、 俺の体にぴたっとすり寄ってくるんだもの。ごっつあん!
      

 
 我ながら良い作戦を編み出 したものだ。調子に乗って翌週末も同様の手順で動いてみたところ、なんとさらに2人の女と即ハメできたのである。
 愛の渦の公開は4月中旬で 終了するようだが、その後もハプバーの単女増加現象が尾を引く可能性は十分にある。 みなさんも俺の手法をトライ してみてはいかがか。

 

 

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本稿は裏モノJAPAN2014年6月号に掲載された記事をWeb版に再編集したものです。

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