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やっぱり死体は見つかった!富士樹海探索ツアー報告
2016.4.28

「富士樹海って、ホントに迷うのか?」

 ことの発端は、今年9月、酒の席でぼくが何気なく漏らした一言だった。

 磁石が狂うだの自殺者が多いだの聞かされる富士樹海だが、実際のところそんなに物騒なとこがこの日本に存在するのかマユツバに思っていたのだ。

 以前の裏モノで読んだ、樹海で自殺志願者を説得する企画も、ぼくにはいまいちピンと来なかった。そんなにバンバン人が死ぬわきゃねーだろうに。

 大学時代以来の友人Tがそれに応える。

「樹海に迷って死ぬぐらいなら、しょせんそれまでの男だったということだ。運試しに行ってみるか」

 同じく友人のAはあまり乗り気がしない様子。

「やばいよ-、それはやめとこうよ」

 しかし、週末の夜に男3人揃って酒を飲んでいるぼくたちのこと、翌週末に控えた3連休も予定があるはずはなく、ならば一緒に度胸試しに行こうと簡単に話はまとまったのだった。

 

ロープを超えて道なき道を

 3連休中日、今にも雨が降り出しそうな曇天の中、我々は「風穴」という観光スポットに向かった。

 ここの土産物屋のオヤジが過去何度も自殺者を引き止めていると、以前テレビで紹介されていた。逆に言えば、ここから入っていけば迷いやすいという意味なのだろう。

「お、ここだよ」

「ちょっと聞いてみるか」

 ぼくたちはオヤジに尋ねてみることにした。

「すいませーん、樹海ってどこが一番迷えますか?」

 こういう物好きには慣れっこなのか、オヤジは驚く様子もみせずおもむろに樹海地図を広げ、今年になって死体が見つかった場所を10カ所ほど教えてくれた。

「ほら、ここがそうだろ。ここもそうだ。」

 マークは樹海全体にまんべんなく広がっている。これじゃどこに入っても迷ってしまうのではないか。Aの顔は青ざめ、勢い勇んでいたTとぼくも少しびびる。

 しかし、ここまで来て引き返したのでは示しがつかない(誰に?)ぼくたちはとりあえず、土産物屋すぐ脇の林道から樹海に入った。天気は悪く、人の姿もまばらだ。

「でもこんなんじゃ迷わないよなぁ」

 しばらく歩いたところでTが言う。いくら樹海とはいえここは林道。時計や磁石がどうなろうとも、来た道を引き返せば土地屋に戻るのだ。おもしろみに欠ける。

 そこで3人は林道脇のロープを乗り越え、道なき道を歩くことにした。

 タイミング良く(?)雨が降ってきた。上を木に覆われているためほとんど気にならないが、薄暗く気味が悪い。

 15分ほど歩くと、いよいよ方向感覚が薄れてきた。光景が変わらないので、まっすぐ進んでいるのかどうかすらわからない。

「やばくないか?」

 Aがつぶやく。その声につられ、携帯を取り出すと「圏外」の表示。確かにやばいな、これは。

 

テントからのぞく靴下を履いた足

 不安な2人とは対照的に、Tは勝手にずんずん奥へ入っていく。

 Aがカバンから何か取り出した。見ると、カロリーメイトだ。何が起きようと絶対生き延びる決心らしい。準備のいいやつだ。

 林道を免れてからかれこれ30分。前方を歩いていたTが突然声を張り上げた。

「テントがあるぞ!」

 50メートルほど前方に、白く薄汚れたテントが建っている。

 こんなところでキャンプとは、ぼくたち以外にも樹海ツアーを楽しんでいる人間がいるのか?

 が、近づくにつれ、そのテントが尋常じゃないことに3人は気づく。周りに、洗面器や歯ブラシなどの生活用具が散乱しているのに、人の気配がない。

「すいませーん」

「誰かいるんですか?」

 Tがテントに向かって呼びかける。返事はない。

 と、テントの隙間から、人間の足らしきものが少し顔を覗かせているのが見えた。足だと思ったのは、靴下を履いているからだ。

「人かな」

「これぜってー死体入ってるよ」

「開けてみようぜ」

 テントのチャックをTが少しずつ開けていった。びびったAは後ずさり、ぼくもやや離れた位置で様子をうかがう。

 中に顔をつっこんだTはすかさず振り向いた。

「マジだよ」

 

犬も歩けば死体に当たる

 恐る恐る中を覗いてみると、辺り一面に髪の毛が散らばっており、人間の形をしたまま、服がぺちゃんこになっていた。

 顔の方には完全に白骨化したガイコツが。若干ながら肉はまだ残っているが、臭いはまったくしない。

 まるでドラマのように、急に雷が鳴り、大粒の雨が叩き付けてきた。さすがの樹海もこれだけの豪雨は防げない。

「マジやべーよ。早く帰ろうぜ」

 Aが泣きそうな声をだす。

「そうだな、引き返そうぜ」

 が、いざ戻ろうとすると、さっきまでなかったはずの青いテントが視界に。

「あんなのあったっけ?」

「あったかな?」

「いってみるか」

「やべ-よ、帰ろうぜ」

「うん、帰ろう」

 結局、全員一致で引き返すことになったが、気の動転した3人にはどこをどう戻ればいいのかさっぱりわからず、もうどうにでもなれとやみくもに歩いたところ、さっきの林道とは全く別の舗装道路に出てしまった。

 土産屋のオヤジに報告すると、至極当然なような顔をして言う。

「このあたりじゃ、犬も歩けば死体に当たるって位だからね」

 オヤジによれば、樹海の散策は、毎年10月に行われるらしい。つまり9月がもっとも仏さんに遭遇しやすいわけだ。

 タイミングがよかったのか悪かったのか、いずれにせよもうあんな場所は懲り懲りだ。

 

 

日本一下世話で、日本一オモろい、エロい。

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