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拝啓。50過ぎのオヤジです。いつも利用する弁当屋さんに手紙を渡して、大成功を収めました
2016.2.5

 はじめて投稿します。私は横浜在住の50才過ぎの独身男です。

 職場では役員の地位に就く身分ではありますが、仕事以外の楽しみと言えばせいぜい仕事帰りのお酒とパチンコくらいなもので、女性にはもう数十年縁がありません。
 そんな私が大胆な行動をとったきっかけは、裏モノJAPANの連載企画「拝啓、美人店員様」の記事でした(注・美人と思う店員に手渡しで手紙を渡すナンパ連載。成功率はかなり高い)。

 女性たちからしっかり返事が届いている様を見るにつれ、一つの思いが沸き上がってきたのです。
『これなら、オヤジにもできるかも……』
 ナンパではなく手紙なら勇気もあまりいりません。私はダメ元で行動してみることにしました。
 手紙を渡す相手は決まっていました。仕事の合間にいつも利用するランチのお店の店員さんたちです。

 弁当屋、うどん屋、ラーメン屋などで働く、年齢40才から50才半ばまでの、まじめそうで、独身の雰囲気を持っている方に的を絞りました。
「独身の雰囲気」とは、私の長年の独身生活の中で培ってきた勘で、どこか物寂しげな雰囲気をまとっているような方のことです。

 万が一お付き合いする展開を考えると、既婚者は色々と面倒だろうとの判断からです。
 手紙の内容は、私なりに考えました。
『突然のお手紙失礼します。私は赤池泰典と申します。50歳会社員独身で税理士をしています。先日、初めてあなたのことをお見かけしました。それ以来あなたのことが頭から離れません。もし、私と同じ独身の身でありましたら、お茶飲み友達で結構です。付き合っていただけますか? 小生、職場にも周りにも女性には縁がなく、こんな形で交際を申し込むのも誠に失礼だとは思いますが』
 最初のうどん屋では、レジが混んでいないタイミングを見計らって席を立ち、レシートを渡される瞬間にそっと手
紙を渡しました。

「受け取ってください」の一言も言えればよかったのですが、緊張感から無言で目も合わせられませんでした。でもそこからは勢いあるのみ。

 1日で、弁当屋やラーメン屋など、都合5人に手紙を渡すことに成功しました。

手紙2

 

私も貴方のことを存じ上げていました

 不安感を抱えたまま帰宅し、風呂から上がると、なんと早速一通のメールが帰ってきました。
〈突然のお手紙で驚きましたが、誠実そうな感じの方なので安心してメールを送ります。私も貴方のことを存じ上げていました。本当に独身ですか?〉
 この段階ではメールの相手が誰だかはわかりません。もちろん、相手がどの女性であろうと、手紙を渡した女性は私が「これだ!」と思った方々。
 誰だってかまいません。
〈返信ありがとうございます。私は独身ですよ。お手紙の件、検討していただけないでしょうか?〉
〈私も独身なんです。お茶飲み程度でしたら、是非お会いしてみたいと思っています〉
〈ありがとうございます。では、早速ご都合がよろしい時間を伺いたいのですが?〉
 ややあせり気味ではありますが、こうしてなんとか週末に会う約束をとりつけることになりました。 

 迎えた土曜日。現れたメールの相手は弁当屋さんの女性でした。

 古手川祐子に似た風貌で、慣れない仕事ぶりに年配の方から注意を受けている姿がよく印象に残っています。
「この間はいきなりあんなお手紙を渡してすみません」
「いえ、お顔はお店に来られた時に何度か拝見していたので」
 意外にも、彼女は弁当を買いに来る私のことを覚えていてくれたようです。
 喫茶店へと移動し、店員としてしか知らなかった彼女のプロフィールが明らかになりました。42才のフユミさん(仮名)は、現在母親と同居中で、結婚歴がない正真正銘の独身女性でした。
 2時間ほど話したころには、互いを下の名前で呼び合うほどに距離が縮まり、音楽趣味の話題で盛り上がった流れでカラオケに行くことに。カラオケは盛り上がりましたが、店内でいちゃいちゃするような真似は一切せず、2時間ほどで部屋を出ました。
 というのも、私はフユミさんとお話するうちに、本当に彼女に惹かれていったからです。
 解散前に、彼女に伝えます。

「今日は私のワガママに付き合っていただいてありがとうございます。できればまたお会いしたいと思うのですが」
「ええ、こちらこそ。もちろん、かまいませんよ」
 手紙を渡して本当によかった。心からそう思いました。

 

彼女は私の手を強く握り返して…

 それから2週間後、今度は互いの仕事終わりに居酒屋で飲むことになりました。

 この夜は飲み始めたときからフユミさんの雰囲気が少し違っていました。

 ビールを2、3杯飲んだところで、
「ヤスノリさん、とっても真面目で誠実なお方ですよね」
 と唐突に言われ、私の心にも火がつきました。
「フユミさんがお仕事がんばっている姿を見て、私はいつも午後の仕事をがんばろうと思っているんです」
「そうなんですか、私なんていつもドジして怒られっぱなしですよ・・・。でもそんな風に言って頂いて嬉しいです」
 互いの距離が縮まっていることを確信した私は、今夜フユミさんをホテルへと誘うことに決めました。
 居酒屋を出て、二人並んで駅の方向に向かって歩き出しました。勝負をかけるなら今しかありません。

 前方を凝視しながら、右手をフユミさんの左手に少しずつ近づけ、思い切って握りしめました。
(これで手を離されたら、もう関係は終わりだ…)
 すると、彼女は私の手を強く握り返してくれたのです。しばらく無言の時間が続きました。
「もう少し、付き合ってもらえませんか?」

 私の言葉に黙ってうなずくフユミさん。そのあとは、とてもスムーズな流れでした。

 二人は互いに寄り添いながら、駅裏のホテルに入り、すぐに生まれたままの姿となって強く抱き合いました。

 50才をこえたオヤジと、40才をこえたオバサンとの性愛関係に、読者の方々は少々うんざりされているかもしれませんが、数十年ぶりのときめきに、その夜私たちは燃え上がるようにセックスを楽しみました。
 最初は「一晩だけでもオイシイ思いを」といった下心からスタートした私の挑戦でしたが、今でもフユミさんとは連絡を取り合い、2〜3週間に一回のペースでデートを続けています。
 この文章を読んで自分も挑戦してみようと思った、特に年配の男性読者の方。誠実な態度で手紙をお渡しすれば、結果は自ずとついてくると思いますよ。

 

 

 

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本稿は裏モノJAPAN2012年8月号に掲載された記事をWeb版に再編集したものです。

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裏モノJAPAN201208

 

 

 

 

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