アンダーグラウンド
ナマポ受給者にニセ見積もりを出してお役所を簡単にダマす~引っ越し業者に代々つたわる小遣い稼ぎ
2016.2.3

 われわれ引越し会社には、ときどきこんな電話がくる。
『役所から見積もりを取るように言われたので来てほしいんですけど』
 電話の主は、生活保護(ナマポ)の受給者だ。
 彼らはナマポをもらうため家賃の安い物件に移る必要が多々あるのだが、その引越し費用は役所(税金)が出すことになる。

 そのカネをなるべく安くおさえるため、ナマポ受給者は複数の引越業者から見積もりをとらなければならないのだ。
 オレたちにとってはこの電話こそが、簡単に小遣い稼ぎができるチャンスだ。
 まず、言われたとおりに出向き、室内の家具や自転車など、あらかた見回って、正規の金額より少し高めの見積もりを作成する。

 実際は5万程度で住むのに7万円にしておくとか。

ナマポ引っ越し

 

 続けてナマポさんとやりとりだ。
「●●さん、他の引越し屋さんを呼んで、また家の中を見られるの、面倒でしょ?」
「まあねぇ。でもそうしろって言われてるから仕方ないですよ」
「ここだけの話、ウチでなんとか決めて欲しいんで、少しだけ待ってもらえませんか?すぐに書類を持ってきますから」
 こう伝えて会社に戻り、架空の見積書を複数社分、勝手に作ってしまう。

 作ると言っても、同業他社の社名と適当な金額をワードで打ち込むだけだ。

 もちろんそれぞれ金額は高めにしておく。ウチは7万円だから、S社さんは8万で、A社さんは8万5千円にでもすればいい。
 その後、依頼者のもとにそれを届けて、口裏を合わせておく。
「役所のほうにこの3枚を提出してください。何も言われないと思いますけど、ちゃんと3社の営業担当が来て見積もったことにしておいてくださいね」
 役所の対応は杓子定規で、ふっかけられたことにも気づかず、一番安い会社、つまりウチに決めてしまうのだ。
 そしてそのお金は役所から受給者に手渡され、彼らからオレにわたる。
 社内用の書類では5万円で契約しているので(これは役所に提出する必要がない)、実際の金額を引いた2万円をポケットにいれるというわけだ。
 役所はあんな感じだし、ナマポさんは自分でカネを出すわけじゃないので、裏工作にも文句を言わずに応じてくれるものだ。
 この手法、ウチの会社では先輩から代々つたわってるんだけど、たぶんヨソも同じなんだろうなぁ。

 

 

本稿は裏モノJAPAN2013年1月号に掲載された記事をWeb版に再編集したものです。

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裏モノJAPAN201301

 

 

 

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