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同級生の女子200人全員に年賀状を出せば1人ぐらいは再会セックスできるはず!
2016.1.26

同級生200人に年賀状

 同級生とのセックスに憧れる。
 昔クラスが一緒だった女のコと同窓会で再会し、変わってないねーとか言いながら酒を飲んでるうちに――。
 自分は経験ないが、まわりからそういう話を聞くたび羨ましく思ってきた。同級生とのセックス。想像するだけで興奮する。
 しかし、待てど暮らせど同窓会はなかなか開かれない。自分で開催するという手もあるが、さすがにちょっと大変だ。
 どうすればいい?
 天才マー君(オレ)は素晴らしいことを考えついた。会合など開かなくても、個別に攻撃すればいいじゃないか。年賀状によって。
 年賀状は便利なものだ。いきなり届くのもちょっとオカシな気分だろうが、もらって不快なもんじゃないし、礼儀上、なんらかの返事はすべきと考えるはず。それを機に、再会して、酒を飲んで……。イケるぞ、この作戦!

 

堅物とバカどっちが気楽に会えるか

 さっそく小中高のアルバムを引っ張り出してきた。

 載っているのは、当時の実家の住所なので、もちろん宛先不明で戻ってくるものや、本人の目に触れぬままのものもあるだろう。そういう意味でも、数は撃たねばならない。

 というわけで年賀状は、同級生の女子全員(約200人)に送りつけることにした。惚れてた子もいれば、眼中になかった子もいるが、誰であれ同級生に変わりはない。セックスできればさぞかし燃えるだろう。

 さて、そこで問題となるのは賀状の中身だ。

 現在オレは34才。独身でもまったくおかしくないが、再開を狙うなら既婚者設定の方が安心感を与えるように思う。子供もいたほうがいいだろう。

 なにより家族がいるなら写真を載せて、こちらの今のルックスを伝えられる。独身者の味気ない年賀状よりはずいぶん印象がいい。軽く連絡してみたくなりそうなものだ。
 ではニセ家族写真の用意だ。子供役は、先輩フジツカさんの息子(2才)に、奥さん役は、バイト嬢にお願いするとしよう。
 撮影日。フジツカ宅で息子さんと対面した。
「ぼくぅ〜。よろしくね」
「……」
「今日はお兄さんお姉さんたちの子供だからね〜」
「……」
 反応が悪い。生意気なクソガキだ。玄関前で、部屋のソファで、ガキを抱き上げてにこやかに撮影する。こら、逃げようとするな。ちゃんとカメラを向けよ。どつくぞ!

 無事、それっぽい写真が撮影できたら、次は文面だ。プリント部分は、新年の挨拶文、住所、家族の名前など無難な内容にしておき、空白部分に、個人的なメッセージとメアド&携帯番号を手書きで記しておくとしよう。

 ここでオレはさらに一手間を加えることにした。息子の名前を馬鹿っぽいキラキラネームにしておいたほうが、女側に『気楽に再会できる感』を与えるのではないか。
 考えてほしい。マジメで堅物になってそうな同級生と、ちょっとバカで陽気そうな同級生。二人きりで会うとすれば、どちらのほうがお気楽かを。答えは言うまでもない。
 息子の名前は決まった。
「露美男(ロミオ)」
 裏面の印刷が終わった12月半ば、同じクラスになったこともない子、しゃべった記憶もない子、アルバムを見返しても誰だかわからない子などを含め、同級生およそ200人分の住所をしたため、すべてをポストに投函した。

同級生200人に年賀状3

 

地味すぎてまったく記憶にない

 2013年元旦。故郷、高知の実家で新年を迎えた。正月がこんなに待ち遠しかったのは生まれて初めてだ。

 空白スペースにはわざわざ『正月は高知にいるので良ければ連絡ちょうだい』と、メアドや番号と一緒に付記してある。再会の見込みのある子ならば、東京の住所へ返信するのではなく、携帯に連絡をくれるはずだ。

 ところが、昼を過ぎても夜になっても、連絡は来ない。いったいみんな、何なんだよ。懐かしくないのかよ。ダンナの実家にでも寄ってて、まだ賀状を見てないの?
 翌2日の昼、見知らぬアドレスからメールがあった。
『年賀状ありがとう。旧姓片野由佳です。もちろん覚えてるよ~。久しぶりでびっくりしたけど嬉しかった。私も今、高知に帰ってきてます。せっかくだし飲みに行こう! と言いたいところですが、1ヵ月半前に娘を出産したばかりなのよ。残念』

 高校時代の同級生だ。さすがにそんな小さな赤ちゃんがいるようでは、派手な展開は望めない。あきらめよう。
 そして同日夕方、また新たなメールが。
『仙頭くん、お久しぶりです。お年賀、ありがとー。山本美紀です。元気でやってますよー。本当に懐かしいね。高知にはいつまでいますかー(^_^)v』
 山本美紀?  誰だ誰だとアルバムをめくってみたら、中3のときに一緒のクラスの子だった。地味すぎてまったく記憶にない。しゃべったこともないのでは?

 でもまあいい。電話番号が書かれていたので、さっそく電話してみることにした。

 トゥルル、トゥルル…。
「はい?」
「仙頭です! 中学のときに一緒やった仙頭やけど。覚えてる?」
「えっ?」
 一瞬間があったあと、弾んだ土佐弁が返ってきた。
「覚えちゅうよ。仙頭くんやろ。ほんと久しぶりやね!」 
 20年ぶりだ。さすがに緊張するぞ。
「年賀状の写真見たよ。変わってないね」
「山本さんのほうは?」
「うーん、あんまり変わってないとは言われるけど。仙頭くんはもうお子さんおるがやねえ」
「山本さんは結婚は?」
「私はまだ一人」
 ふーん、そうなんだ。となると既婚設定は裏目に出るかもな。独身のほうが会いやすかったか。
 山本さんは中学を卒業後、地元の高校に進み、その後もずっと実家で家族と暮しているそうだ。
「仙頭くん、高知には少しおるがかえ?」
「しばらくね。明日とか会わんかえ?」
「えいねー」
 そうこなくっちゃ!

 

「ちなみに、ぼくのことはどう思ってたの?」

 1月3日、夕方6時。繁華街、帯屋町の待ち合わせ場所に、コート姿の女性が立っていた。
「あ、仙頭君!」
「ははっ、どうも」
 どちらからともなく手を差し出して握手だ。

 

マジでヤレちゃうのか?続きは次ページへ    

 

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