アンダーグラウンド
男同士でまさぐり合うから財布をパクるのもワケはない…… ホモ映画館でスリ集団が暗躍!
2016.1.23

 裏モノJAPANでたて続けに掲載された「ゲイのハッテン場巡り」ルポ(2014年1月号・2月号)を楽しく読み、ついネタを投稿したくなった。

 実はこの俺も一時期、ハッテン場へ入り浸っていたことがあるからだ。ただし、ゲイとの交流が目的だったのではない。

 俺の狙いは、連中の財布だ。

 

ガタイもいいし絶対ゲイにモテるよ

 キッカケは、職場の同僚タケさん(56)にポロッとこぼしたこんな言葉だった。
「なんか良いバイトないっすかね? 最近カネがなくて」
「バイトねえ。ないこともないけど…」
「なになに?」
「スリなんだけど…」
「はあ?」

 話を聞いて呆れた。

 このタケさんという男、以前から周囲に自分がゲイであると公言しているのだが、ハッテン場のポルノ映画館で男と遊ぶ際、ドサクサに紛れて相手から財布をくすねる行為を繰りかえしてきたというのだ。
「真っ暗なところでまさぐり合うから、意外とバレないしカネになるんだよ。若いころは1日で10万以上抜いたこともあったし」
 とはいえ、この手口を成立させるには、相手に気に入られ、愛撫し合うのが大前提。すっかり老け込んでモテなくなったいまの自分では、なかなかコトが上手くいかないとタケさんはこぼす。
「でも、金子ちゃんなら絶対にゲイにモテるよ。男前でガタイもいいし。俺と組んでやってみない?」

 ゲイの巣窟に足を踏み入れるなんて気色悪いことこの上ないが、カネになるのなら試さぬ手はない。うしっ、やったろうじゃないの。

 

物欲しそうな顔で見てたよ

 決行当日、タケさんと都内某所のポルノ映画館へ。新作映画の公開初日とあってか、館内は人が溢れんばかりに賑わっている。

 タケさんが言う。
「ハッテン場の映画館って、なぜか公開初日が異様に混むんだよ。みんな映画になんかまったく興味がないくせに」
 ともかく、この混み具合ならシロートでも簡単にスリが出来そうだ。やがて上映が始まり、客席の照明が落ちたところで、タケさんから指示が出た。

「あそこに立ってるブルゾンを着たおっちゃんから攻めよう。さっきから物欲しそうな顔で金子ちゃんを見てたし」
 さすが同族、よく鼻が利く。
 まずは打ち合わせ通り、俺が背後からおっちゃんに近づき、そっと股間に手を回した。一瞬、ビクっとして振り返ったおっちゃんは、笑顔を浮かべて尻を突き出してくる。

 よし、受け入れてくれるようだ。勃起したチンコを吐きそうな気分でさすりながら、空いた手で男の体をまさぐる。財布がどこにあるかを確認してから、俺は側にいたタケさんに目で合図を送った。
(ズボンの尻ポケット!)
 すぐにタケさんがおっちゃんのズボンをズリ下げてフェラをはじめ(こういう場ではカップルのプレイ中に野次馬が割り込んでくることは普通にある)、そのスキに俺がポケットから財布を抜き取った。
 開始から5分の出来事だ。あとは離脱のタイミングだが、そこは映画館スリのベテラン、タケさんである。

 そばでヨダレを垂らして見ていた野次馬を引っ張り込み、そいつにフェラ役をバトンタッチして難なくおっちゃんの元から立ち去った。
 タケさんがニンマリ笑う。
「ブルゾンのおっちゃん、あと30 分はあのままヤラレっぱなしだから、今のうちに別のターゲットに行こう」
 そのまま、同じ要領で3人の男から財布をスった俺たちは、数時間のインターバルを置き再び劇場へ。そこでもまた4人のゲイをカモにし、計8万の現金を手にした。

 これ、ハマるかも。おっさんの股間をモミモミするだけで、これだけの小遣いを稼げるなんて。

映画館

 

劇場の出口で警官が持ち物検査を

 以降もヒマを見つけてはハッテン場映画館へ足を運んだ。その手の映画館は都内だけでも複数あるが、時には旅行気分で横浜や新潟、名古屋まで遠征することもあった。
 面白いのは、スリの戦果を職場で吹聴しているうち、俺もやらせろと言い出す同僚が出てきたことだ。

 多い時で総勢6人は揃ったので、スリの手口も自然とバリエーションが増えた。

 1人のターゲットに寄ってたかって痴漢プレイをして、もみくちゃにしている間に財布を抜き取ったり、あるいは客席でタケさんが隣の男にフェラしているすきに、置き引きしたカバンをバケツリレーの要領で場外へ持ち出したり。

 正確には覚えていないが、週に2、3回はどこかの劇場でコトに及んでいたことから考えても、月に50万は荒稼ぎしていたのではないだろうか。
 もっとも、その間にヒヤッとしたことは何度もあった。

 財布をスリ終わった後に「オマエ、さっき俺の金を盗っただろ」と詰め寄られたことは数知らず。一度など、被害者が通報したおかげで、中にいた客全員が劇場の出口で警官から持ち物検査を受けるハメにもなった。
 むろん、スッた財布は金を抜き取った直後に場内の自販機の裏などに捨てていたので、逮捕されることはなかったが、こういうことが何度か続けば、常連客に顔を覚えられるのは当然の結果だ。

 そのうちスリを警戒して貴重品を持ち歩かない人間が増えだしたことも重なり、俺たちはすっぱり悪事から足を洗うことにした。
 何事も旬の見極めが大事ということだ。

 

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本稿は裏モノJAPAN2014年3月号に掲載された記事をWeb版に再編集したものです。

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裏モノJAPAN201403

 

 

 

 

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