アンダーグラウンド
用意するもの、右手のみ。マシンの誤認識を利用したJR自動改札キセル男の手口
2015.12.13

改札

 友達のある行動が前から気になっている。JRでそいつと一緒にどこかへ行くときの行動だ。

 

 自動改札前でヤツはいつも決まってこう言う。

 

「先どうぞ」

 

 そしてこちらの後ろに回るのだが、自動改札を抜けるとき、前のオレに妙に近寄ってくるのだ。

 

 自動改札の有名なキセル方法に、前の人間の真後ろにピッタリ付けて抜けるというのがあるが、友達はそこまで大げさではない。そもそも、ヤツはタッチ部にちゃんと手を当ててもいる。タダ抜け狙いではないとは思うけど…。

 

 先日、例のごとくオレが自動改札を抜けようとしたときのこと。Suicaをピッとやった瞬間、うしろの友達の手と接触した。ちょうどタッチが重なったらしい。

 

 改札を抜けてからヤツに聞いてみた。

 

「前から気になってたんだけど、おまえいつも何やってんの?」
「あっ、悪い悪い。金浮かせようと思って」
「どういうこと? キセルなわけ?」
「まあそうだけど、これはかなりいい方法でね」

 

 ヤツの手口は、前の人間がSuicaなりをタッチした直後にタッチ部を手で覆うというものだとか。そうすると自動改札機が誤認識を起こすらしく、後ろの人間が通過しても、ゲートは閉まらないようだ。

 

「どういう理屈でそうなってるかはわからんけどね。ポイントは、前の人間がタッチした後、間髪を入れずにやること。コツをつかめば100%できるようになるよ」

 

 友達はかれこれもう長いことこれを繰り返しているという。悪いやつだ。

 

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