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アンタからぶつかってきたんや!裁判長も呆れる逆切れババアと交通事故500日間戦争
2015.12.9

裁判所

 日本では、一日2千件以上の交通事故が起きており、安全運転の優良ドライバーも、いつトラブルに巻き込まれるかわからないのが現状だ。

 

 かくゆうオレも1年半前、交差点で停車中に、後ろから1台の乗用車に追突された人間である。どう考えても過失割合10対0のケースなのだが、事故った相手が一筋縄でいかず、結果、裁判にまでもつれこんでしまった。

 

 タチの悪いドライバーに関わるとどうなるか。コトの顛末をお話しよう。

 

暴力団とおばはんは絶対に折れない

 平成17年、初冬の某休日。買い物から愛車で帰宅途中、交差点で信号待ちをしていたら、突然、背後から【ガシャン!】という衝撃に襲われた。

 

 慌ててドアを飛び出ると、後部バンパーに白のファミリーカーがめりこんでいる。運転手はヒョウ柄セーターを着込んだ冨士真奈美似のオバハンだ。

 

 何してんねんな、アンタ!怒り心頭、車に近づくオレに、オバハンは開口一番宣った。

 

「お兄ちゃん! 後ろ下がったらアカンやないの!」
「はぁ? オバハン、何言うとんのや! ソッチが追突してきたんやないか!」
「アンタ、頭がおかしいんちゃうかぁ〜!」

 

 んぐぐぅ!殴りたい衝動を必死に抑え、110番に連絡。警察が来れば、どちらが悪いか一目瞭然だろう。

 

 間もなく現場に到着した鑑識の警官は、傷の角度やタイヤ痕、その他諸々の事故原因から結論を算出した。

 

「こりゃ、お母さんが追突してるわ〜。ブレーキ踏んでいるつもりで、クリープ現象で前に進んでもうたんでしょ」

 

 なんでも、歳をとると自分が進んでいるのか、相手が下がってきたのかわからなくなり、最近この手の事故が増えていると警官は言う。どうや、ババア、まいったか!

 

「はぁ、誰が歳取ってるんやて!? ったく、警察も兄ちゃんの口車に乗せられたらアカンでぇ!!」

 

 ババアが警官に悪態をついている間、保険会社のアジャスター(交渉係)に連絡を入れた。こんなババアはプロに相手をしてもらうに限る。

 

 しかし、頼りのアジャスターは困った声で言う。

 

「坂口さん、マズイわぁ。暴力団とおばちゃんは、ほんまに厄介でね。絶対に折れへんからなぁ」

 

 大げさじゃなかった。事故当日から双方の保険屋を交えて4人で話し合いを始めたのだが、オバハンは「オレが悪い」の一点張りで全くラチがあかない。

 

 仕方ないので、後日あらためて相手方の保険屋の出方を待ったところ、とんでもない示談交渉案がオレのアジャスターに提示された。

 

「坂口さん、どうしても先方が引かないから“50対50”にしてほしい、言うてます」
「はぁっ? ありえないでしょ、追突事故で!向こうの保険屋は何してはるんですか」
「いやぁ、加入者が突っぱねてしまうと、保険会社もトコトンやらざるを得ないんですよ。せやから、おばちゃんはややこしいんですわ」

 

 誰が何と言おうと、現場検証を行った警察が過失を認めているのだ。プロが雁首そろえて、ババア1人も説得できひんのかいな。

 

なんと向こうから訴えてきやがった

 事故から3カ月が過ぎた。相変わらず、オバハンは不条理な要求をまくし立て、話し合いは一向に進まない。どころか、オレの携帯に電話を寄越し、キレまくるのだ。

 

「アンタからぶつかってきといて、早よ、認めてまい〜や!!頭おかしいんか!」
「いきなり電話してきて、何考えてんねや! 交渉違反やないか!」

 

 保険屋を介してオバハンに厳重抗議しても、涼しい顔で一向に引く様子はない。こりゃいよいよ腹を括るしかないな。裁判や!

 

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