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二股三股当たり前!!!!貢がせスチュワーデス物語(前編)
2015.10.16

CA三人昔も今も、容姿茄麗で知的なスチュワーデスは、世の男性にとって一度は付き合ってみたいと願う、憧れの的だろう。
恐らく裏モノ読者の中にも、スッチーマニアの方は少なくないだろうし、実際、下心ありありで彼女たちに名刺を渡した、なんて経験をお持ちの方もおられるかもしれない。

 

でも、油断してはいけない。
いつも柔和な笑顔をたたえているその実、スッチーほどしたたかで怖い人種はいないのだ。
年収はいかほどか、社会的地位はどうか。
もし付き合えば他にどんな得があるのか。
近づいてくるオトコはことごとくチェックし、厳しく値踏む。もちろん、眼鏡にかなわなければ、軽〜く蹴散らす。
全員がそうだとは言わないが、中には年収1千万以下では話すらしたくないと豪語する強者だって珍しくない。

 

そんな選民意識の塊のごときプライドと自信に支えられた世界ならば、ある意味当然なのかもしれない。オトコをたぶらかしては金を巻き上げる私のようなスチュワーデスがいたとしても。

 

ステイタス男を見つけ入社3年以内に寿退社

都内の私立短大を卒業後、私がとある大手航空会社の国内線スチュワーデスとなったのは今から8年前、94年のことだ。

新米スッチーは、まず2カ月に及ぶ新人訓練を受けなければならない。分厚いマニュアル本の暗記、緊急時の非難訓練、サービスの訓練、0JT〈実地訓練〉など、短期間にあらゆるものを頭や体に叩き込むのだ。
心はヤル気と季鵠三で燃えていた。なんせ40倍の難関を乗り切り、幼いころからの夢が叶ったのだ。
はやく一人前のかっこいいスッチーにならなきゃ。

 

ところが、訓練が始まって1週間、2週間と経つうち、教官役の先輩スッチーたちの言動が気になり始めた。
「もー昨日の飲み会、最悪〜」

「ホントホント。D通っていうから行ったのにさあ、契約社員ならそうと先に言えつつーの。ボクたち負け組ですって。ぎゃはは」

「それにさ、自分で頑張ってるとかいう男もサイテー。頑張らなくてもいいから結果を出せつつーの。アタシたちが好きなのは成功してる人なんだからさ」

何かとあればこの調子で、延々とコンパ話をくっちゃくっているのだ。
なぜか。
それを理解するにはスッチーがある特殊な願望を持っていることを知っておく必要がある。

 

『入社3年のうちにステイタスのある彼を見つけ、寿退職』

 

これぞ彼女らが目指す人生設計の王道だ。実際、スッチー好きには、不思議と医者や弁護士、商社マン
(低迷気味)など社会的地位のある男が多く、それは確かに私たちが選択すべき道であるようにも思う。
しかし、ここまで露骨に、徹底的にやる?契約社員は負け組?頑張る人がダメ?うーん、ついていけな-い。

 

3カ月後。
すでに新人訓練を終え、三度目となる羽田発博多行きの便に搭乗したときのことだ。
「香島さん、これから夕飯?」

無事、博多に到着した後、宿泊先の部屋を出ると、京子さんとバッタリ出会った。彼女はもう和代に手が届く大ベテラン、今日のフライトでも同じ班にいた先輩だ。

「お疲れさまです。先輩も今から…ん?」

彼女の指にとてつもなく大きなダイヤの指輪が輝いているのに気ついた。
いや、よく見れば、服や靴や、その他アクセサリーまで、すべて超高級ブランドじゃん。
あ、あの、いったい全身でいくらかかってるんですか?

「これ?んふふ、そうね。全部で500万ってとこかしらね」

「500…」

聞けば、京子先輩の彼氏は、都内に6軒の店舗を持つレストランのオーナーで、これら装飾品の大半が、彼からのプレゼントだといえす、すごぉ。
「やっぱり男は経済力よ・いい相手見つけなさいきつと価値観変わるわ」

妖しく光る指輪をクネクネ揺らす京子先輩のことばには、ズシリとした説得力があった。
朱に交われば赤くなる。

 

プロ野球選手ならジャイアンツ以外はNG

1年後、すっかり業界の空気に染まった私は、ステイタス男を求め、休日のほとんどをコンバに費やすようになっていた。
スッチーには、飲み会の誘いがそれこそ星の数ほどやって来る。
むろんその95%はお断り、というかムシ。

 

参加するのは、実業家や医者、弁護士などの肩書きがズラリとそろうゴールデンコンパだ。
美容院で髪の毛を決め、エステで肌のお手入れをし、ネイルサロンで指の先まで美しく磨き、ようやく出陣。
相手は相手でスッチー大好き男だから、高級ワインを飲みながらヨイショの嵐。
早い話、ハーレム状態だ。

 

他にも、有名人との合コンも人気が高く、私も何度かスポーツ選手たちの飲み会に行ったことがあるが、個人的な意見を言えば、あまり彼らに興味はない。だって負け組なんだもん。
スッチーがナニより相手に求めるのは将来の安定性だ。
例えばプロ野球選手の場合、解説者という転職先が確保されたジャイアンツ選手以外はすべてダメ。
他はよほどの名プレイヤーでもない限り、引退後も生活レベルを落とさぬまま暮らせる保証はないのだ。

 

というわけで、一般人のステイタス男ばかりを狙い続けていた結果、まもなく私は、初の大物を釣り上げる。
歯科医のS(36才)だ。
都内で開業医を営む彼は、まだ独身。
社会的地位、経済力はピカイチで、ナニより私にべタ惚れで言いなりになるのがうれしかった。
「ねえ〜あの指輪買ってえ」

「うん、いいよ」

「新しいスーツが欲しいなぁ」

「あそう。じゃ買って上げる」

「今度の休みはエジプトに行こうよ。高級ホテルの部屋からスフィンクスが見た-い」
「いいね、行こうか」

金持ちなだけに遊びの方も心得ている。
やれスキューバーだ、ヨットでクルージングだと、いやもうステキッ。
完璧、いますぐにでも結婚した〜い。

 

が、結局、Sとは8カ月ほどで終わった。
ひょんなことで、彼が別のコンパで知り合った私の同僚と二股をかけていたことがわかったからだ。
私はプライドが高い女。
決して浮気は許さない。
もちろん、これしきのことでへこむ私じゃない。他にもっとイイ男を見つけてやる。

 

私は躍起になった。
公認会計士、大手都市銀行員に美容院経営者、外科医。
以後2年間で落とした男が4人。
気がつけば、周囲から合コン女王と呼ばれていた。

 

後編へ続く(10/17公開予定)

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